西武ライオンズ平良海馬が柳田悠岐に投じた衝撃の一球

公開日: : 最終更新日:2020/12/02 西武ライオンズ

      

プロの凄さが凝縮された勝負

えー、シーズンも終わって暇なので、来季に向けてライオンズさんのポジポジ記事をたくさん書いていこうと思ってます。

その一環として平良投手のポジ記事を書きまくってるわけですが、今回はタイトルにもあるようにSB柳田選手に投じたある一球が投打ともにプロの凄さが凝縮された勝負に感じたので、その一球を分析的かつポジポジで書いていこうと思います。

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まずは動画で確認

この柳田選手に対して投じたストレートが私にとってはすごく衝撃的でした。

一見すると柳田選手が打ち損じたようにしか見えないんですが、この打ち損じは偶然ではなく必然的に起こったように見えます。

その理由は書いていきますね。

柳田選手はタイミングの取り方を変えている

この柳田選手のホームラン集を見ると、強く振ろうが崩されて振ろうがどんな体勢でもバットの芯でボールを捉える技術が高いことが分かります。

一見打ち損じや打ち取ったあたりがテラスに吸い込まれていくのも、やはり芯でボールを捉える技術が非常に高いことが要因でしょう。

それに加えてヘッドスピードが恐ろしく速いので、軽く振ったように見えてもボールがピンポン球のように飛んでいく、そんな感じの印象です。

また、柳田選手はスイングスピードが速い故にポイントが非常に近くにあります。

その結果、普通の人なら振ってしまうボールも悠々見逃すことが出来るし、振り遅れて差し込まれることも少ないのです。

で、このホームラン集で特に注目して欲しいのは、右足の上げ方。

柳田選手は投手によって右足の上げ幅を微妙に変化させています。

この足の上げ幅をうまく調整しながらタイミングを図り、常に自分のミートポイントで球を捉えることができているので高い成績が維持できているのでしょう。

それでは今一度平良投手のとの対戦に戻りましょう

平良投手が投じた一球はベルトのちょい下真ん中付近の甘いコースです。

柳田選手にとってはホームランボールと言っていいかもしれません。

しかし、結果は見ての通り平凡なセカンドゴロ。

では、なぜこの甘い球を柳田選手ほどの実力者が打ち損じてしまったのか?

注目点その1 右足の上げ方

柳田選手の右足に注目してみてください。

上げ幅が殆どない摺り足状態で始動しているのが分かります。

これは平良投手のクイックモーションとストレートのスピードに振り遅れないように、柳田選手がタイミングの取り方を変えた証拠です。

つまり、柳田選手は平良投手のストレートに差し込まれることを警戒して、普段殆どやらない摺り足打法のようなスタイルに変更してきたのです。

この慣れない打法をさせたことにより、柳田選手にフルスイングをさせなかったことが打ち損じを生んだ一つのポイントでしょう。

注目点その2 実はかなりの振り遅れ

柳田選手の打球方向がセカンド方面なので一見すると振り遅れには見えないかもしれません。

しかし、このセカンドゴロに関してはおそらく振り遅れた結果だと思います。

この対決が後にスローで再生されているのですが、柳田選手はバットの根っこに近い部分で捉えています。

もっとも、擦ったわけでもなければ引っ掛けたわけでもなく、芯に当たらなかったこと以外はきっちりミートできているように見えます。
つまり、もう少し芯に近い部分で捉えていればホームランになった可能性が高いのです。

しかしながら、この凡打は偶然ではなく必然。

本来インコースから真ん中よりの球は、ポイントを前に置く必要があります。

特にインコースに関してはある程度前で捌かないと差し込まれてしまうので、ポイントがかなり前にあるという人が多いと思います。

ですが、柳田選手の場合は圧倒的なヘッドスピードで人よりも近いポイントでインコースを捌けるのが特徴です。

そのことによりギリギリまで球の見極めができ、かつくさい球はファールで逃げられる。

それができるからこそ率も四球も取れるわけですよ。

しかし、今回の平良投手との対戦に関しては事情が違いました。

おそらく柳田選手は、タイミングを早めつつもポイントだけは通常通りの位置に置いていたんだと思います。

その結果、平良投手のクイックと球速におされて自分のポイントにバットが到達するより先に球が来てしまった。

で、ヘッドが返るより先にボールとバットが衝突してしまい、根っこで捉えるという結果に終わったんだと思います。

要は、完全に差し込まれたわけです。

つまりあの平凡なセカンドゴロは対策を講じられた上で尚差し込まれた衝撃の一球なわけなんですよ。

おそらくあの甘いコースで柳田選手を差し込めるのはNPBでは平良投手だけでしょうね。

いやー、本当にすごい。

注目点その3 バットが折れなかった

この清宮選手の打席では、平良投手が完全に差し込んでバットを折っています。

一方柳田選手は多少コースは甘かったとはいえ似たようなコース、球種にもかかわらずバットは折られませんでした。

これは本当にすごいことだと思います。

通常あのコースにあれだけのボールがいけば、引っ張ってフェアグランドにボールが飛ぶ=ほぼ確実にバットは折れます。

しかしながら、柳田選手はバット折らずに捉えてきました。

普通の打者なら完全に差し込まれるコースを、差し込まれつつもバットは折れない程度に捉えてくる。

一見簡単そうに見えてこれはマジですごいこと。

おそらく平良投手のあのコースをバット折らずに対応できるのは柳田選手とオリさんの吉田選手だけなのではないでしょうか?

多分、我がライオンズの森選手ですら折られると思います。

そのくらい柳田選手のポテンシャルの高さを見せつけられた一球だったように思います。

他球団が来季平良投手を攻略するには?

ご覧の通り、平良投手の力の入ったインコースよりのストレートは柳田選手ですらまともに捉えることができません。

すなわち、現NPBに所属する打者は誰も捉えることができないことを意味しています。

そうなるといっその事インコースは捨てて、カウントを取りに来るアウトコースのストレートを捉えようとしてくるはずです。

実際、インよりのストレートは島内選手にツーベースを打たれた以外はマジで誰も捉えられていないので、手を破壊される前に捨てるのが賢明でしょう。

逆に平良投手は、そのインコースのストレートでどんどん差し込んでいってもらいたいですね。

あとは、カウントを取りに行くアウトコースのストレートに少し変化をつけることで、より打ち損じが増えるのではないかと思います。

いやはや、来シーズンの平良投手の活躍が楽しみで待ちきれないですよ。

では、またポジポジ記事書くんで読んで草ださいね。

歳なら。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
お役に立てれば光栄です。

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