FA移籍は裏切りなのか?西武ファンがクソ真面目に考えてみる

公開日: : 西武ライオンズ

      

裏切りとは?

(メチャクチャ理屈っぽい内容になっているので、そういうの弱い方はそっ閉じでお願いします)

みなさんこんにちは、熱狂的ライオンズファンの新常です。

今日は「FAって裏切りなの?」という少し暗い話題に首を突っ込んでみようと思います。

まぁこの時期ですからね。
この話題に触れないわけにはいかんでしょうと。

で、FAが裏切りであるかどうかを論ずる前提として、まずは「裏切り」の定義を知る必要がありますね。

これを辞書で調べてみたところ

うら‐ぎり【裏切り】  の解説 
 
味方を捨てて敵方についたり、約束・信義・期待に背いたりすること。
 

だそうです。

では今から野球協約等に照らして、FAがこの裏切りの定義を満たしているかどうかを探っていきます。

そのあと、FAが裏切りと呼ばれる理由を私見で述べさせてもらいます。

前半は法律文書みたいでちょっと読みにくいかもしれないんですが、どうか我慢して読んでやってください。

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野球協約を読み解く

まず、裏切りの対象であるためには、「味方」であることと「信頼、約束等」に反することが必要です。

そのためには、球団所属の選手が「味方」である事と、選手と球団間の「約束」の内容を証明しなければなりません。

そこで以下の条文を見てみましょう。

日本プロフェッショナル野球協約

第9章 保留選手

第66条 (保留の手続)

1項 球団は毎年11月30日以前に、コミッショナーへその年度の支配下選手のうち次年度選手契約締結の権利を保留する選手(以下「契約保留選手」という。)、任意引退選手、制限選手、 資格停止選手、失格選手を全保留選手とし、全保留選手名簿を提出するものとする。

第67条 (全保留選手名簿の公示)

1項 毎年12月1日以前に、コミッショナーは、提出された全保留選手名簿を点検の上、毎年12月2日にこれを公示する。

第68条 (保留の効力)

1項 保留球団は、全保留選手名簿に記載される契約保留選手、任意引退選手、制限選手、資格停 止選手、失格選手に対し、保留権を有する。

いかにも法律文書っぽくて読みにくいと思うんですが、ようは保留選手は球団に保留権があるよーって言ってるだけですね。

球団が選手を保留しているということは、その球団に選手が所属していることを意味しています。
すなわち、保留権を有する選手は味方ということです。

次に68条2号を見てください。

68条2号  全保留選手は、外国のいかなるプロフェッショナル野球組織の球団をも含め、他の球団と選手契約に関する交渉を行い、又は他の球団のために試合あるいは合同練習等、全ての野球活動をすることは禁止される。

このように、球団に保留されている選手は他球団との接触を禁ずると約束されています。

この約束を破った場合の条項が次、

第73条 (保留を侵す球団)

1号 全保留選手が、他の球団から契約に関する交渉を受け、又は契約を締結し、そのめに保留球団との公式交渉を拒否する疑いのある場合、保留球団は他の球団及びその選手を相手とし、 コミッショナーへ提訴することができる。

この条文がいわゆるタンパリング云々と言われる部分ですね。

で、今までの条文をまとめると以下のような感じになります。

11/30までに保留名簿に乗り(66条1号)、それがNPBより公示されることにより保留権が確定。(67条1号、68条1号)
その後の他球団との入団交渉は禁止され(68条2号本文)、違反者に対しては提訴が可能となる、(73条1号)

このルールを先ほどの「裏切り」の定義に当てはめてみます。

裏切りとは「味方」が「約束」に背くことをいいます。
そして球団に保留されている選手は「味方」であり、他球団との接触は禁じられています。
すなわち保留選手が他球団と接触することは、「味方」が「約束」に背いたと言え裏切りと言えます。

よって、それらの行為が認められた場合には「裏切り者」と言えます。

このような結論になるでしょう。

では、FAはこの定義に当てはまるのか?

さて、今までは単に所属球団と選手の約束事を明らかにしたにすぎません。
問題はここからですね。

先ほどの「裏切り者」の定義がFA選手にもそのまま妥当するのかを考える必要があります。

仮に通常の保留選手と同様の扱いを受けるのであれば裏切り者と言えますが、そうでない場合は裏切り者の定義に当てはまらない可能性があるからです。

それらを解き明かすために、以下の条文を見てください。

フリーエージェント規約

第4条(権利行使)

その年FA資格を取得している選手(以下「FA資格選手」という。) がFAの権利を行使するためには,本規約第6条1号に定める期間内FAの権利を行使することを表明し,手続きをとらなければならない。中略。コミッショナーは,FAの権利を行使する旨文書で申請のあった選手(以下「FA宣言選手」という。)名をその年の日本選手権シリーズ試合が終了した日の翌日から土,日,祭日を除く7日間を経た翌日の午後3時にFA宣言選手として公示する。

第6条(行使の表明)

1号 FA資格選手は、その年の日本選手権シリーズ試合が終了した日の翌日から土、日、祭日を除く7日間以内に,在籍球団に対しFAの権利を行使する意思を表明することができる。

同3号 FA宣言選手は,コミッショナー公示の翌日から,直前まで在籍していた球団(以下「旧球団」という。)を含めいずれの球団とも次年度選手契約締結 交渉を行うことができる。

と記されています。

要約すると、期間内に書類を提出すれば、公示翌日から他球団との交渉が可能となるということです。

これは何を意味するかと言いますと、

原則保留権がある場合には他球団との交渉は認められないが、例外的にFA選手は公示後なら他球団との交渉を認める

ということを意味してます。

すなわち、FAの正式な手続きを踏むことで球団に保有権がなくなるということです。

となると、保有権が無くなるので「味方」ではなくなりますね。
当然「味方」ではないですから、接触禁止の「約束」も適用されなくなります。

つまり「裏切り」の定義には一切当てはまらなくなるというわけです。

以上から、FA行使公示後は「裏切り」ではないと言えるわけですね。

それでは何故FAは裏切りとされてしまうのか?

というわけで、クソ真面目に「FAは裏切りか?」ってのを解説してみました。
当たり前のことを小難しく説いただけで、結論は大方の予想通り裏切りではないでしたね。

しかし制度上は確かに裏切りではないんですが、どうしても日本ではFAにネガティブなイメージが先行してしまいます。

この原因ってなんなんでしょうか?

あくまで私見ですが、FAが裏切りと呼ばれる最大の原因は「取る球団と取られる球団が完全二極化している」からだと考えてます。

少し言葉を換えれば「FA市場の流動性が低すぎて資金力豊富な球団ばかりが得をする」状態が常態化した結果、FAへのネガティブなイメージが定着してしまったとも言えます。

なので、取る側の球団のファンは失うことが少なくFAにネガティブな印象は無いでしょう。
他方で、取られる球団のファンは失うことしかないのでFAにとてもネガティブな印象を抱いてしまってるのです。

取られる側球団のファンのみなさん、少し想像してみてください。

自分の贔屓の球団から毎年主力がFAしたとします。
でも、その代わりに他球団の主力が毎年FAで加入したとすれば、今のようにFAに強いネガティブな感情を持つでしょうか?

この問いへの答えこそが、FAを裏切りと印象付ける最大の理由な気がします。

つまり裏切り者扱いの本質は、取られる側の球団のファンが嫉妬しているだけに他なりません。

いつもいつも主力が抜ける事が悔しくて、それを八つ当たりという形で発散してるだけの話。

これこそが裏切り者扱いの真理(心理)であり、出ていき方が悪いだなんだはそれを隠すための口実に過ぎないと考えています。

NPBと選手会はFA市場の流動性を高める努力をすべきだ

選手会はこの「裏切り者」というファンの扱いに対して、当該選手を擁護するべきでしょう。

正当な権利を行使した上で移籍したのであれば、選手会自らが盾となって所属選手の労働環境改善を訴えなければなりません。

ファンの声援・罵倒も当然労働環境の一つですから、度を越した避難に対しては腰をあげるべきなのです。

またそれとは別に、市場の二極化に対してNPBと選手会は密に協力して流動性向上に向けて努力をするべきです。

そもそも「裏切り者」と呼ばれる発端は、低すぎるFA市場の流動性が根元にあります。

ですから、市場を活性化させるために現行のFA制度は早急に見直す必要があると考えます。

そんなわけで、自動FAは失業者が増えるから認めないなどと甘いことを言いなさんな、選手会よ。

既得権益を侵されたくないからって新規球団を認めないなんて器の小さなこと言いなさんな、オーナーたちよ。

そもそもあんたが中心となって議論を活性化させろよ、NPBよ。

現役ドラフトなんかで場を濁すなよ?
重要なのは各チームの主力級が活発に動くことだからな?
その辺わかってんのか?

と、口の悪い私の心が叫んでいます。

まとめ

というわけで、FAは裏切りなのか?というちょっと重たい話題について考えてみました。

結局、制度としての正当な権利とファンとしての複雑な心理は相容れないということなのでしょう。

興行ってのは大変ですね。

あと最後に西武ファンとして少しだけ言わせてください。

浅村選手の移籍を裏切り者扱いしているのは、本質的には嫉妬心からでしょう。

ただ、去り方があまり気持ちの良いものではなかったのも事実です。
残念ながら、彼の様々な言動が西武ファンに負の感情を抱かせてしまいました。

あと、取る側の球団として取られる側の球団のファンの心理も少しだけ理解してあげてください。

贔屓チームのエースや主軸だった選手が敵となって贔屓チームに牙を向いてくるという現実は、簡単には受け入れられないものです。

今までの言動を許してあげてとは言いませんが、どうか理解する姿勢だけでも見せてあげて欲しいです。

それに一部の西武ファンもいつまでもネチネチ言いなさんなや。
いい加減しつこいぞ。

私はいつの日か両球団のファンが同じ方向を向けるその時を待ってます。

それでは。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
お役に立てれば光栄です。

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