西武ライオンズのFAは負の歴史なのか?
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西武ライオンズ

FA大杉内俊哉
どうもこんにちは。
生涯ライオンズファンの新常です。
昨日こんな記事を見かけました。
もしかしたら時間が経過して記事が消されてしまってるかもしれないで、内容を要約しておきます。
西武FA流出多すぎ。
2020年は6年ぶりに流出なしおめでとう、ナベGM。
負の歴史に終止符だねー!
的な感じです。
はてさて、ここで気になった方もいるかもしれませんが、果たしてFAは「負の歴史」なのでしょうか?
もしFAが負の歴史なら選手に与えられた権利そのものを否定することになってしまうのではないか?
そんなあなたに言いたい。
負の歴史です。
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一般論と西武論は異なる次元の問題
まず一般論で言えばFAは選手側の権利ですから、外野がとやかく言う問題ではありません。
取得したら粛々と手続きを進めて、他球団に移籍すればいいだけのこと。
それが権利というものです。
これまでも、これからもFAというのはそうあるべきでしょう。
しかしこれはあくまで一般論においての話です。
残念ながら、西武村ではこの一般論は一切通用しません。
なぜなら、FA権は行使して出て行くものという前提が成り立ってしまっているから。
本来行使するかしないか、したとして移籍するかしないかは選手の自由です。
しかし西武では、行使して当たり前、移籍して当たり前という他球団にはない独自のFAスタイルが確立されてしまっているのです。
だから、FAを語るときは西武に一般論は通用しないと考えるべきなのです。
西武にとってFA残留は最強の補強(補強じゃない)
西武ライオンズのFAの歴史を振り返ると工藤さん、石毛さん、清原さんに始まり、少し時間をおいて松井稼頭央さん、和田さんと1990年代後半から2000年代前半にまでは比較的流出は少なめでした。
少ないと言っても超主力級がFAしているため十分痛い流出ではあったんですが、それでも毎年毎年選手がいなくなるような異常な状態ではありませんでした。
当然主力の流出が少ない西武は安定した強さを誇っており、まさに流出がなければ強いやん!を体現していました。
それが2010年の細川亨捕手のSB移籍をきっかけに、ケチャップドバドバ状態でドンドン選手が流出。
それに伴いチーム力は低下していき、2008年の優勝から2018年に優勝するまでなんと10年も優勝から遠ざかってしまいました。
それほど西武にとってFA流出は痛手だったのです。
なので、西武ライオンズにとってはFAを阻止することが何よりの補強と言えるのです。(補強じゃない)
そもそもなぜFA取得=行使移籍になってしまったのか
おそらくこの元凶はナベGMの前々任者による引き留め工作の不徹底にあると言えるでしょう。
振り返ってみると和田さんが移籍した頃から「移籍文化」の種が撒かれ始め、細川さんが移籍した頃から明らかに潮流が変わり、すっかり文化として根付いてしまった感があります。
これは和田さんも細川さんも伊東氏の影響を強く受けていたところ、その伊東氏を追い出す形で退団に向かわせた事情が大きく影響していると言えるでしょう。
そして何を隠そう、その時に球団本部長を勤めていたのが前々任者である某氏。
私はFA文化が根付いてしまった元凶はこの前々任者(と前任者)の引き留め工作の不徹底にあると考えています。
はっきり言えば、誠意が足りなさすぎた。
出て行けとまでは言わないが、引き留めの工作はほとんどしない。
労いの言葉もかけない。
球団に愛着をもってもらう努力すらしない。
球団にとって選手は球団の価値を高めるための商品であるのに、そのことを理解せずに金のかかる駒程度にしか考えてなかった。
トドメに球団の大功労者であり絶対に他球団への流出を許してはいけなかった伊東氏を退団に追い込んだ。
これらが選手の不満を増大させ、2010年の細川氏の移籍をきっかけにダムが決壊したのでしょう。
ハゲタカファンドに首根っこ掴まれていたとしても、球団として労いの言葉をかける事ぐらいはできたはず。
なのに、そのような言葉が紙面を賑わすこともなく淡々と選手だけが流出。
「ありがとう」
「これからもチームのために残って欲しい」
「一緒に戦おう」
相手の心に響くようにこれらの言葉を投げかけることが出来ていればどれだけ流出が防げただろうか。
これを負の歴史と言わずしてなんというのでしょうか?
後藤オーナー・ナベGM・辻監督の体制で負の歴史清算となるか?
ですが、ここ最近この流れが変わりつつあります。
特にナベさんが2019年にGMになってからというのも、
十亀投手→宣言残留
金子選手→取得年に複数年
熊代選手→宣言残留
増田投手→宣言残留
といった具合に、次々と選手流出を防ぐことができています。
ここ15年中村選手と栗山選手しか残留していなかったことを考えれば、この状況はまさに奇跡的です。
特に増田投手クラスの選手であれば、今までならほぼ確実に移籍していました。
それがなんということでしょう。
前年に単年契約を結んだにもかかわらず、翌年複数年の宣言残留。
奇跡としか言いようがありません。
また秋山選手に関してもメジャー挑戦という形で夢を叶えに移籍していますから、2019年以降は西武基準で流出0と言ってもいいでしょう。
やはり、ナベGMが編成のトップについてから明らかに流れが変わっています。
となると、次なる心配は森山殿源問題。
このコアの選手についても、願望込みで球団が辻監督と喧嘩別れをしない限りは一人も移籍しないんじゃないか?と思っています。
一ファンとして感想なので詳しい内部の事情は全くわかりませんが、今のライオンズの選手の多くは辻監督をとても慕っている感じがします。
それこそチーム全体が和田さんと伊東氏の関係と酷似してる感じで、辻監督が勇退になったら泣くんじゃないか?って思うくらい、いい関係が築けているように感じます。
そして、辻監督を切るとなればナベGMの権限となるんでしょうが、ナベGMと辻監督はドラフトの同期で関係も良好。(っぽい)
なので、よほどのことがない限りは森山殿源の移籍はないんじゃないかと思ってます。
願望込み込みですけどね。
これからは健全なFAの時代に
もちろん私自身はFA移籍を全く否定するつもりはありません。
様々な事情で移籍したいと考える人もいるでしょう。
ただ、今まではそういう移籍を視野に入れている選手を無下に扱ってきたから負の歴史だったわけですよ。
なので、これからはそういう選手に対しても球団としてしっかり誠意を見せて、その上で移籍を選ぶというのであればそれはもう仕方のないこと。
どれだけ球団が好きでも移籍せざるを得ない事情もあるでしょうし、単純に金銭を多く払ってくれるから移籍するってのも立派な移籍の動機になるでしょうし。
とにかく、FA取得までチームに貢献してくれた選手に失礼のないように、精一杯の誠意を見せ続けて欲しいです。
後藤オーナー・ナベGM・辻監督に期待してます!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
お役に立てれば光栄です。
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