【高校生向け】理学療法士になるにはどうすればいいの?

公開日: : 理学療法学生向け

      

理学療法士になるのは難しい?

将来理学療法士になろうかなーと検討している高校生のみなさん、こんにちは。
当ブログ管理人兼元理学療法士の新常といいます。

当ブログを訪れてくれてありがとうございます。

この記事では理学療法士になるための過程について簡単にお伝えしていこうと思います。

もし何か質問がありましたら遠慮なくコメント欄までコメントください。

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理学療法士になるには免許証が必要

みなさんが理学療法士になるためには

①養成学校に入学(大学・専門学校)

②座学・実習を履修

③理学療法士試験に合格する

④合格後免許発行

と言う流れを辿ることになります。

以下ではこの流れに沿って簡潔に説明していきます。

① 養成校に入学する

司法試験や会計士試験とは異なり、理学療法士になるためには必ず学校での基礎学習が必要になります。

養成校は主に2種類あり、大学or専門学校です。

大学の場合は座学と実習を含め4年、専門学校の場合は3年の学校もあります。

4年制の大学・専門学校を卒業した場合には高度専門士と言う称号が与えられ、大学院の受験資格を得ることができます。

他方、3年制の場合は高度専門士の称号は与えられず、大学院入試の際には受験するための審査があります。

どちらがいいかは貴方自身が社会人になってからどのようなキャリアを思い描いているかによって異なるので、じっくりと考えてください。

② 座学と実習を履修

養成校に入学後、4年制の場合は3年の秋頃まで、3年制の場合は2年の冬まで座学を履修することになります。

カリキュラムは大体決まっていて、入学当初は数学、英語、物理、生物、統計、倫理等の一般教養を学習を行います。

その後徐々に解剖学、運動学、生理学、リハビリテーション理論などの専門分野の学習が始まります。

短期実習(評価実習)

4年制の場合はこの座学が3年秋頃にひと段落し、そこから短期の臨床実習が始まります。
3年制の場合は2年の冬頃からです。

短期の臨床実習は約2週間〜3週間ほど近隣の病院で「評価」と言う理学療法士になるために必要な実践をこなします。

評価というのは、怪我や病気などで体が不自由な方の筋力や関節の動く範囲などを実際に測らせてもらい、自分なりに「どこに問題があって体が不自由なんだ?」というのを考える作業です。

例えば、バンザイができない人がいたとします。

その人の肩周りの筋力や関節が動く範囲を測定させてもらうことにより、どうしてバンザイが出来ないのかを探っていく作業ですね。

また評価実習は単に筋力の測り方等を覚えているかを試されるだけではなく、「なぜ動かないのか?」を自分なりに考える事が出来るかを試される場ですから、技術と知識の両方が必要になります。

そして、その結果をレポートにまとめて提出する必要があります。
大体レポート用紙15枚〜20枚ぐらいになりますね。

さらにその20枚弱のレポートをレジュメの形でA3用紙一枚にまとめ、症例報告会と称して病院のリハスタッフの前で発表をします。

ここで合格をもらえれば晴れて「評価実習」は終了となります。

長期実習(臨床実習)

評価実習が終わると次は長期の臨床実習が始まります。
4年制の場合は4年の春から、3年制の場合は3年の春からですね。

この実習は8〜9週間の実習を2回こなす必要があるんですが、この期間が理学療法士になる過程でもっとも大変な時期だと思います。

評価実習は1病院につき何人も同じ学校から出向いたりするので精神的に余裕があるんですが、臨床実習は基本的に1人1病院なので精神的に非常にキツイです。

もちろん他校から実習に来ている学生もいますが、最初はどうしても距離がありますからね。
臨床実習ではそのような他校の生徒と上手に付き合えるかも大事なポイントです。

さらにこの長期実習では地方に飛ばされる学生が出てきます。
私は関東圏から九州まで実習に行きました。

慣れない環境で緊張し続けることになりますから、その辺りは覚悟が必要かもしれませんね。

さて、臨床実習と評価実習の違いを説明しなくてはなりませんね。

臨床実習は評価実習と異なり、評価だけでなくリハビリプログラムの立案とその実践のすべてを1人でこなします。

患者さんに対して実際にリハビリを行うとイメージしていただければokです。

具体的な流れとしては、まず実習初期で「初期評価」と言って担当患者さんの今の状態を評価しレポートにまとめます。
その内容が認められれば、今度は実際に患者さんに対してリハビリを行います。

その後実習終期では「最終評価」という形で患者さんの状態初期との差を評価することになります。

いわば、自分が提供したリハビリにどの程度の効果があったかを判定する作業ですね。

そして初期と終期の差をレポートにまとめ、最終的にはA3用紙1枚のレジュメにおこします。

このレジュメを病院のリハスタッフの前で発表し、合格がもらえれば1回目の実習終了です。

この実習を別の病院でもう一度行います。

そこで再度合格が貰えれば晴れて臨床実習終了となります。

③ 理学療法士試験に合格する

臨床実習が終わると次は国家試験の対策期間へ突入します。

2月の最終日曜日に試験が行われるので、その日に標準を合わせて過去問を解いたり特別なゼミが開かれたりします。
その過程で学校で模擬試験を受けることもあります。

個人的には、この国家試験への準備期間が学生生活の中で最も楽しい時期でした。

実習が終わって少し気が緩んではいるものの、国家試験という最後の目標に向けて仲間と共に一丸となって励んだのはすごくいい思い出です。

夜遅くまで学校で勉強したり、友人宅で勉強しようと集まったものの結局勉強にならなかったりと、本当に充実した良い時間を過ごせました。

実習が終わってからが本当に充実した時期になりますから、なんとかそこまで頑張って欲しいですね。

④ 合格後免許発行

無事試験に合格できれば、あとは近くの保健所に免許の申請にいくだけです。

これで晴れて理学療法士の免許取得になります。

ちなみに理学療法士試験の合格発表は3月中旬ごろで、免許発行は4月を過ぎてからだったと記憶してます。
なので免許が発行される前に働き始めてると思いますよ。

試験自体は難しくないので安心してください

理学療法士試験の難易度は、おそらく看護師試験と同等か少し難しいレベルだと思います。

ですが、4ヶ月以上対策する期間がありますから、普通に勉強していれば問題なく合格できると思いますよ。

決して困難な試験ではありませんから、億劫にならないでください。

それでは、あなたが将来理学療法士として働いていることを期待しながら締めさせてもらいます。

どうもありがとうございました。

よろしければこちらもどうぞー

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最後まで読んでいただきありがとうございました!
お役に立てれば光栄です。

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