乃木坂46「サヨナラの意味」のMVが深いので解釈して解説してみる
公開日:
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最終更新日:2017/11/30
乃木坂46

今回のMVはとてつもなく読み応えのある作品!!
どうも新常です。
ついに11月9日発売の乃木坂46、16枚目シングル「サヨナラの意味」のMVが公開されました!
at the same time….
今回のシングルを最後に来年2月を目安に乃木坂46からの卒業・芸能界引退を表明している橋本奈々未さんの最初で最後のセンター曲でもあります。
初期の頃から乃木坂46の中心メンバーとして活動してきた橋本さんの最後を飾るという意味で、色々な角度から多様な解釈ができるとてもいい作品に仕上がっているように感じます。
多様な感性を持つ橋本奈々未さんという人物を見事に体現したようなMVに仕上がっています。
解釈の方向性が多すぎて上手くまとまらないかもしれませんが、その辺りはあらかじめご了承ください。
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まず最初に言わせて欲しい!
イントロがピアノソロから始まる時点でピンと来た人も多いと思いますが、橋本さんの花道を飾る今作を手がけたのは乃木坂46内における数々の名曲を生み出してきた杉山勝彦さんです。
乃木オタとしては文句無しの人選です。
ですが、私が言いたいのはそこではない。
もっと私的なこと。
・
・
・
・
?
実は杉山氏と私、なんと同郷だったんですwww
普通に出身中学校を聞きたいレベル。
いやー、知った時は今年1番の驚きでした。
もし本人が読んでたらコソッとコメント欄に中学校名を残して欲しいなんて思ったりしてー。
絶対に公開しないので宜しくお願いします。(笑
余談すまそ。
MVをチェック!
冒頭は人間の棘人に対する一方的な偏見から始まる(00:00〜02:44)
MVの冒頭にも説明があるように、今回のビデオのコンセプトは「棘刀式」という儀式を作り上げる最中で起こる人間と棘人の心の距離感を描いた作品です。
00:00〜02:44付近までの冒頭部分を見てみると、至る所で人間が棘人を一方的に蔑む言動が見て取れます。
01:20〜の橋本さんが窓の框に座っているのを障子の隙間から覗き込むシーンでは、「初めてあんな近くで見た」「なんかやばい」「そんなこと言ったら可哀想だよー」と、明らかに哀れんでいる風では無い口調で話しているのが見て取れます。
その後も、01:53付近で棘人の集団を見ながら「あの人たち誰?」「あーほら、あの人たち」と、明らかにぎこちない態度で接しているのが分かります。
そして極め付けは、02:16〜で契りの握手を橋本さんが拒否するシーン。
このシーンに関しては、握手を躊躇う西野さんに対して橋本さんが、
「あーぁ、あんたもそうやって棘人に対して偏見を持った人なんだ」
というような心情であることが、橋本さんの表情からビンビン伝わってきますね。
その時の橋本さんの表情は悔しさや無念さというよりも、「心を通わせるのを諦めた」という意味が込められた表情に感じます。
罪悪感を感じる人間と、人間の心の変化に気がつく棘人(02:45〜03:33)
というわけで、人間と棘人の心の距離感がどのようにして埋められていくのかが今回のMVの見所の一つだと思うんですが、02:45〜03:33のシーンではお互いの心の距離が埋まる「きっかけ」になる出来事が描かれています。
ここでは「棘刀式」の演習をしているシーンがメインで描かれているんですが、03:08〜の橋本さんが目を瞑り覚悟を決めながらも、西野さんが切り落とすのをためらいます。
その後、橋本さんの父親(?)から再度促されると同時に、橋本さん自身の表情からも「何をためらっているの?」というような諦めの表情が窺えます。
この時、西野さんが切り落とすのを躊躇った理由としては、気丈に振舞っているように見える橋本さんの手が軽く震えていた、という点が挙げられそうです。
人間と棘人、一見違う生き物のように思えるけど、同じように不安を感じ、同じように手が震えるんだ。
こんな感じの良心が西野さんに刀を振り下ろすことを躊躇わせたのかなーなんて思って見てました。
そして、橋本さん・西野さんの妹同士の喧嘩(飛鳥さん・堀さん)の仲裁に入った西野さんに飛鳥さんの棘が刺さる姿を見ていた橋本さんの表情も、どこか西野さんの心情の変化を感じとった表情をしている気がします。
お互いを深く知るきっかけ(03:35〜04:06)
先ほどのシーンではお互いの存在を理解するきっかけが描かれていたわけですが、今回のシーンではお互いの存在をより深く知るきっかけになるシーンが描かれています。
ここで主に表現されているのは「本を交換する」というシーンです。
このシーン結構重要なシーンだと思いますよ。
皆さん冒頭で生田さんが西野さんに対して、「いつもその本読んでるよね?」「棘人」というカットがあったのを覚えていますか?
つまり、人間と棘人の交流が少ないというMVの設定上、西野さんが橋本さんに手渡した本の内容は「人間目線で棘人が書かれている本」だということが分かります。
そうなると橋本さんが西野さんに手渡した本の内容は「棘人目線で人間の事が書かれている本」と解釈するのが妥当かなと思います。
そんなわけで、このシーンはお互いがお互いを理解する上で重要な場面だと感じます。
ちなみによーく目を凝らして見てみると、03:35の西野さんが読んでいるページの一文に「それでも、御三家は永遠だから」なんて書いてあったりしてます。
MVの監督、美術スタッフも粋なことしますねー。
皆さんも目を凝らして見てみてください。
理解されない葛藤?(04:07〜05:31)
この部分のカットでは人間との心の壁を無くしたい橋本さんと、建前上理解したテイを装って本当は人間に対する理解など微塵も無い父親との心の距離を表現したシーンになっているような感じがします。
その根底には「差別や偏見、しがらみの無い自由な世界で生きていきたい」という橋本さん自身の価値観が反映されていそうな感じ。
そして、橋本さんが西野さんに渡した本に挟まれていた「帝都ユキ」と書かれている切符の行き先が橋本さんが理想とする場所の切符という意味なんでしょうか?
まぁなんにせよ、「現状を変えて新たな一歩を踏み出したい」というような心情が伝わるシーンだと思います。
この部分のカットに関しては劇中の橋本さんというより、リアルな橋本さんの心情が強く反映されている気がします。
まぁ私が勝手にそう理解してるだけですがw
「帝都ユキ」の布石(05:32〜06:42)
橋本さん自身、誰にも理解されない思いを抱えたまま「棘刀式」の当日を迎えるカットになります。
ここで棘を切り落とされれば、形式的に「共存の契りを交わした」という事になり、心に大きな壁を感じたまま悶々とした気持ちを抱えながら一生を過ごす事になる。
私自身はそんな心情を描いたカットなのかなーと感じました。
それに、05:32〜の部分に当てられている歌詞が、
躊躇していた間に日は沈む
こんな歌詞が当てられちゃってますし。
しかもこれ橋本さんのソロっぽいよね?
芸能活動を引退する決断をした橋本さんの心情とリンクさせたシーンなのかは分かりませんが、そう感じざるを得ない描写がふんだんに盛り込まれているシーンに感じます。
そして、このカットで1番の注目ポイントは05:43に描かれている、西野さんが「帝都ユキ」の切符を見つけるシーンの回想場面です。
おそらくその絵の背景が帝都であり、その街こそが人間と棘人が手をとりあう“いい意味で垣根の無い世界”なんでしょう。
個人的にこの回想シーンは素晴らしく巧妙に作られたシーンだなーと感じました。
で、その絵に描かれている「人間と棘人が手を取り合う姿」を、06:05のシーンで西野さんと橋本さんが「棘刀式」の場で再現したわけです。
ちなみにこのシーンのミソは西野さんと橋本さんがイメージを共有し合っているという点です。
帝都ユキの切符を帝都の街が描かれているページに挟んでいる時点で、橋本さんがその情景に憧れていた事は間違い無いですよね。
橋本さんから借りた本から帝都ユキの切符を見つけた西野さんも、橋本さんが手と手を取り合う世界に憧れを持っている事を本の絵から何となく察しているはず。
となれば、橋本さんが「お互いに本当の意味で協力しあって生きて行きたい」という理想を持っているという認識を共有している事に矛盾は無いはず。
そして、次のシーンが私自身がこのMVを通して最も感動したシーンだったんですが、そのシーンには私の大好きな「比喩」が使われていました。
06:11〜西野さんが橋本さんの手を取り、舞台から降りるように手を引いてるシーンで、それと同時に橋本さんが着ている衣装が壁から剥がれ落ちる描写がされています。
もちろん私の想像の範疇を脱しませんが、この衣装が剥がれ落ちるシーンこそが「人間と棘人の心の壁が崩れた瞬間」を比喩的に表現しているシーンだと思うんですわ。
なので、そのことに気がついた瞬間全身の毛が逆立つような「ソワぁぁぁー」というような感覚に陥りました(笑
文章と映像ではここまで比喩の感じ方が違うものなんですね。
あと06:52付近に一瞬だけ映る生駒さんが凄く大人の雰囲気が出ていて、個人的に凄く好きですw
最後は色々な理解の仕方がありそう(07:21〜)
ぶっちゃけ最後のシーンで橋本さんが突然いなくなるのは読めましたよねw
最後の最後で意外性はなかったですが、誰しもが納得する終わり方だったかなーというのが個人的な感想。
そして、この手のドラマが終わりがはっきりしないのがいいですよねー。
今回のMVでいうならば、
「帝都に旅立ったのか?」
「もしかしたら全ては夢だったのか?」
「実は橋本さんの葛藤ではなく、西野さんの葛藤を描いた作品だったのか?」
「何なら最初から棘人自体存在しなかったのか?」
などなど、適当にいろんな想像ができるわけですからw
理解は人それぞれですね。
橋本さんの表情が素晴らしい
この作品は終始、橋本さんの表現力豊かな表情によりストーリーの方向性が示されていたように感じました。
悲しい表情、無念な表情、嬉しい表情、怒った表情、まるで四季の如く一つの作品の中で様々な表情を見せていたと思います。
声が出せないミュージックビデオだからこそ、橋本さんの女優経験が光る作品になったのかもしれません。
そのような意味を含め橋本さんの最後を飾るに相応しいMVの構成だったと思いました。
さすがです。
橋本さんが卒業した今だからこそドキュメンタリー映画を
皆さんは乃木坂46のドキュメンタリー映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」はご覧になりましたか?
橋本さん、生駒さん、白石さん、西野さん、生田さんの5人にスポットを当てて、乃木坂46の結成直後から現在に至るまでの苦悩等を貴重なVTRと共に映像化した本格的なドキュメンタリー映画です。
本編では橋本さん自身の口から乃木坂46加入オーディションを受験するに至った経緯、家族に対する思いなど、時に涙を流しながら様々な心境が語られています。
ちなみに、dTVに無料登録することで「悲しみの忘れ方」をフル視聴することができます。
以前はU-NEXTでも無料視聴を実施していたんですが、6月8日で配信が終了。
現在のところ無料で視聴できるのはdTVだけです。
dTVの配信もいつ終わるか分からないのでお早めに。
無料トライアル期間内(31日間)に解約すれば一切お金は取られないのでお気軽にどうぞ。
⇨悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46 スペシャルエディション
まとめ
さらっと走り書きみたいな形になっちゃいましたけど、皆さんはこのMVを見てどんな感想を持ちましたかね?
私の解釈の仕方は正解でも間違いでもなく、単なる私の物差しで計った結果でしかないので、この手の解釈に答えはないと思います。
多種多様の理解があっていいんじゃないかなーって。
そういうディスカッションって楽しいですしね。
特に今回のMVは様々な意見が飛び交いそうな素晴らしいMVだと思います。
棘が出現するシーンに一貫性がなく解釈がむずかしいとか、冒頭と終盤に出てきた紙飛行機の意味とか、棘人チームに白石さん・橋本さん・松村さんの同学年トリオを集めた意味とか、橋本さんが単独で写っているジャケ写の背景にある大量のトランクの意味とか、まだまだ語れそうなポイントがたくさんありますしねー。
ただ一つ言えるのは、この作品を通して「後悔しないように行動したほうがいい!」的なコンセプトは一貫して感じました。
サヨナラの意味はそういうことなんですかね。
では。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
お役に立てれば光栄です。
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Comment
6:52の生駒里奈の抜き写は素晴らしいと思た。同感の意を表す。
ディスカッションって良いですよね。俺はメガネで濡れながらアップで映るなあちゃんのカットから見て個人的になあちゃんの葛藤に宛てています。それにしてもななみん居なくなっちゃうから寂しいです。
コメントありがとうございます!
名前が本名っぽかったので、こちらで勝手に匿名に変えさせてもらいました。
すいません。
生駒さんは16thのMVを機にドンドンと綺麗になっている感じがしますよね。
また、このMVは見る人によって多様な解釈がされているので、映像家冥利につきるのではないかなーと思っています。
橋本さんの卒業は残念ですが、惜しまれながら引退するのも橋本さんらしいなーと。