介護保険を申請するにはどうすればいい?相談窓口はどこ?

公開日: : 最終更新日:2020/12/16 介護保険制度とか色々

      

介護保険はどこに申請するのかいな?

高い税金を支払っているのに日本の保険制度ってやたら分かり難くないですか?
その中でも特に「介護保険制度」って群を抜いて分かりにくいですよね。
正直40代以上の方も「何のために介護保険を支払ってるのかよくわからん!」って人多いと思います。

当然ですよね。
支払ってるのに保険を受給できないのは意味が分からないですもん。

とはいえ、それが現行の仕組みだから仕方ないです。
それよりも自分が受給できる年齢になった時に受給の仕方が分からない方がよっぽど損ですから、これを機に介護保険制度について少しでも自分に有利な知識を蓄えておいてください。

過去訪問看護事業所で理学療法士として介護保険制度に関わる機会が多かった私が、知っておいてほしい介護保険のあれこれを解説します。

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介護保険を受けるまでの流れ

とりあえず介護保険申請までの流れを簡単に説明します。

大まかな流れで言えば、

地域包括支援センターに連絡する

担当のケアマネ、ないしは福祉課の職員がつく

医師の意見書をもらう(掛かり付けの医師でOK)

意見書をケアマネに渡して、後日認定調査員の人が自宅に訪問

屋内での活動状況や身体機能の聴取をされる

後日合否の連絡が来る

この中で細かい書類の記載などはありますが、大雑把に説明するとこんな感じの流れになります。

介護保険は65歳以上であれば誰でも申請できます

まず介護保険を受給できるのは原則65歳以上からです。
例外的に64歳以下からでも受給できる場合がありますが、多くは65歳以上からになります。

受給の仕方は簡単で、一定の要件を満たして介護保険証の交付を受けるだけです。
その申請の仕方は後述します。

介護保険は様々なことに使える

介護保険と言うと重度に助けが必要な人の為だけにあると思われがちですが、決してそんなことはありません。

一例ですが、

「家の中に手すりを付けたい」
「福祉用具を借りたい」
「家の掃除を手伝ってもらいたい」

この様な主訴を持って介護保険を申請する人も珍しくありません。

私が担当した利用者の方の中には、指の骨を骨折しただけで介護保険の認定が下りた方もいたくらいですからね。
介護の必要性というのは客観的に判断するのが難しいので、本人が必要性を訴えればどんなに小さな症状でも介護保険が下りる場合があるんです。

介護保険の相談窓口は地域包括支援センター

介護保険の申請を検討する際、もっとも頻繁に利用されるのが「地域包括支援センター」という介護保険事業所です。
これは市役所や区役所の福祉課に電話をすれば一発で紹介してくれるはずです。
あるいは地域包括支援センターの場所が分かるなら直接尋ねるなり電話をしても全く問題ありません。

この地域包括支援センターにはいわゆる「ケアマネージャー」という介護保険の申請を手助けしてくれる相談員がいます。
その方の手を借りて介護保険を申請することになります。

当然ながら問い合わせは本人以外でも問題ないですよ。

少しグレーな話

ここからは少しグレーな話になりますが、介護保険を申請するには必ず「医師の意見書」というものが必要になります。
意見書とは、あなたにどれだけ介護保険の必要性があるのかを意見してもらう書類です。

この意見書は介護保険が通るか否かにおいて重要な役割を果たしますから、すごく大事な書類なんです。
つまり・・・・、もうこれ以上は言わなくても分かりますよね。

一応忠告しておきますが、役所に提出する公的な書類ですから虚偽を記載するのは絶対にダメです。
刑法158条の教唆に問われてしまうので絶対にやめてください。
もっと言えばそれを唆したとして私も間接教唆に問われてしまうので💦

ですが、症状を細かく伝えて虚偽記載にならない程度に症状を仔細に書いてもらうことは問題ありません。

こうすることで書類上に説得力が生まれますから、ぜひ手を抜かずに担当医に詳細に書いてもらいましょう。

あとは調査員があなたの自宅にやってきて状態を確認しにくるんですが、その際に動作と言動の不一致が無いように気をつけてください。
調査員はコストカットが役目ですから細かい言動などもチェックしてます。
なので、スキを見せないように気をつけてください。

介護保険を利用して受けられるサービス

最後に介護保険を利用して実際にどのようなサービスを受けることができるのかをお話しして終わりにします。

まず代表的なところで言えば「訪問介護」ですね。
いわゆるホームヘルパー。
身体介護だけではなく、お掃除、料理、買い物などの家事の手伝いもしてくれる、介護保険の中では最もポピュラーな分野。

次に使われているのが、「訪問看護」ですね。
私が携わっている「訪問リハビリ」も訪問看護の一種です。

訪問介護と比べて単価が上がりますが、メリットとしては医療行為が出来るという部分でしょう。

我々リハビリ分野は別ですが、看護師さんのお仕事で言えば尿バルーン、尿カテーテールの交換、点滴の交換や服薬の管理などといった医療行為を専門的に行うことができます。
なので、重症度が高い方などは訪問看護を利用している場合が多いです。

ですが、最近の傾向を見ると介護も看護も垣根が無くなってきている気がしますね。
介護分野でも出来ることが増えてきましたからね。
どのサービスを利用するかは担当のケアマネージャーとよく相談してください。

あとは前述した住宅改修に際して、等級関係なく一律で10万円の補助が出ます。
手すり、スロープ、ベッドなどなど。
とにかく上限10万円までなら補助が出ます。

こないだ朝日新聞の記者さんと話したんですが、「介護保険ってわかりにくいよなー」「こんなサービスがあるなんて知らなかった」と言っていました。
それだけ認知されていないサービスなので、介護保険を払っている年齢の方はちゃんと知っておいたほうがいいですよ。

まとめ

簡単ではありますが、介護保険制度の申請の仕方と利用できるサービスについてお話ししてみました。
何か疑問があればコメ欄までお願いします。

それでは。

最後まで読んでいただきありがとうございました!
お役に立てれば光栄です。

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